◆イメージは現実?

イメージにできることというのは、かなり広く深いものがあります。たとえば、人が梅干しを食べるのをみて、自分も唾液が出てきた、なんていう場合、きっと自分が梅干しを食べたところをイメージした訳です。また、エアーでスポーツをしても、筋肉は鍛えられるといいます。脳のことは詳しくは分かりませんが、脳にとって、イメージと現実の区別は、案外あいまいなもののようです。

 

また、私の行っているものの中に、アートセラピーというのがありますが、これは、自分の中に存在するイメージを、絵などで表現することによって、癒しや自己理解を得ようとする心理療法のひとつです。これもまさに、イメージなくしては、成り立たちませんし、さらに言うならば、イメージを使うことで、心理状態は操作することができるということでもあります。

 

ところで、自分に対してのイメージって、なかなか良いふうには思い浮かばなくないですか。もちろんポジティブな方もたくさんいらっしゃるでしょう。うらやましいです。私の場合、どちらかといえばネガティブ傾向なもので、あまりうまくいってない自分の方が、リアルにイメージできてしまう残念なタイプです(苦笑)

 

しかし、いいイメージが浮かばないからといって、焦れば焦るほど、さらに「いいイメージのできないダメな自分」というイメージが強まってしまうことになります。少しのんびりとリラックスして、現状の自分をおおらかに受け入れられたとき、より優れた力が与えられることにもなります。このことは、トップアスリートたちを見ればよく分かるでしょう。

 

◆リラックスして明るい未来を

リラックスした状態を保つこと。その状態があってこそ、明るい未来のビジョン(イメージ)は開けてくるのだろうと思います。 焦って緊張しているときに、明るい未来の可能性が拓けてくるとは、あまり思えません。

 

リラックスというと、受け身的なものをイメージしがちですが、私が大事だと考えているのは、セルフリラクセーションです。

 

身体心理学という学問がありますが、人は、意識的にからだを緊張させることはできても、意識的に緊張をほぐすということはあまりできないそうです。というか、ほぐすということに対しての必要性をほとんどの人が感じていないのではないかと思います。

 

緊張したあとは、緊張をほぐす。これをセットにしていく必要があるのではないかと私は考えています。「緊張をほぐす」ということを当たり前にしていく。このことが、健全な人生の支えとなるのではないか、私はそう思っています。

 

◆イメージでからだをコントロールする技術

では、どうやって自分でほぐすのか。これは、やってみるとわかるのですが、イメージの世界が大事になってくるのです。

 

狂言師野村萬斎氏の声は、非常に遠くまでよく響きます。彼は師から、「背中からも声を出すように」と指導を受けたそうで、実際どうなのかということをあるTV番組で実験をしてみたところ、本当に野村萬斎氏の背中からは声が響いていることが明らかになりました。ご本人も実験結果に驚いておられましたが、「背中から声を出す」などというトレーニングは、それをイメージしてやってみるしかないわけで、こうした身体的技術を身につけるためには「イメージの力」ということが、大変重要だといえると思います。

 

私などの場合でも、以前(単なるストレス解消にとちょっとした思いつきで)ボイストレーニングのプライベートレッスンに通っていたことがあるのですが、そのときに、「もっとのどを広げて」とか「声を上下させるように出して」とか、私のイメージ力では不可能に近いイメージを指示され、「何それ?どういうこと…」って感じで難儀した記憶があります。

 

先述の野村萬斎氏のように、身体的技術を身につけるためのトレーニングをされているような場合でないかぎり、一般的には、からだの内部に意識を向けるというのは、けっこう難しいことです。

 

たとえば、肩の緊張をほぐそうと思っても、どうやったらほぐれるのか、肩の感覚なども案外あいまいで、力を抜こうと思っても、入れてるんだか、抜いてるんだか、分からなかったりもします。最初は、無理やりに「イメージしてみようとする」しかなく、トレーニングをしていく必要があるのです。しかし、このトレーニングを続けていく中で、自分とのコミュニケーションということが行われていくことになっていくのです。

 

また、瞑想などもイメージの世界ですよね。瞑想しながら、イメージを使って、からだを温めたり、ゆるめたりしていくことができます。ゆるんでいるイメージや温かいというイメージもリラクセーションに欠かせない要素のひとつです。

 

簡単そうにみえて、実行するには、ちょっとテクニックがひつようなリラクセーションとイメージ。単なる息抜きとしてではなく、心身を整え、自分の中に眠っている優れた能力を引き出すためのメソッドとして、一度、真面目に向き合ってみてはいかがでしょうか。

 

あなたの可能性、まだまだこんなもんじゃありません。イメージ&リラクセーションで、もっとひらめく人へ!